Webflowのサイトロールと権限を徹底比較:チームでの効率的なサイト運用を実現するために

Daisuke K
マーケター、CMO
サイト設定

はじめに

Webflowは、ノーコードで高品質なウェブサイトを構築できる人気のプラットフォームです。しかし、チームで運用する際には「誰がどこまで操作できるのか」を明確にすることが重要です。
この記事では、Webflowの「サイトロールと権限(Site Roles and Permissions)」について、役割ごとの違いを分かりやすく解説します。

参照元:

https://help.webflow.com/hc/en-us/articles/41015796747667-Site-roles-and-permissions#h_01K3HMXMWDKZN1JCHKGRC7XDSA

サイトロールとは?

サイトロール(Site Roles)とは、Webflowのワークスペースで各メンバーに与えられるアクセスレベルのことです。
サイトの安全性・編集効率を保つため、Webflowでは主に以下の7種類のロールが設定されています。

  • Site Manager
  • Designer
  • Limited Designer(エンタープライズ限定)
  • Designer (Needs Approval)(エンタープライズ限定)
  • Marketer
  • Content Editor
  • Reviewer

主要ロールの特徴・料金・使用ケース

Site Manager

特徴:最上位の権限を持つロール。サイトのアーカイブ、移転、プラン管理、APIトークンの作成など、すべての操作が可能です。

料金:$45/シート/月(Full seat)

権限:

  • すべてのサイトを表示可能
  • ワークスペース設定、チーム、アプリ開発、請求の管理が可能

使用ケース:

  • プロジェクト責任者やチームリーダー
  • サイトの最終決定権を持つ担当者
  • 請求管理やプラン変更を行う管理者

Designer

特徴:サイトのデザインや構成を自由に変更できるロール。「ビルドモード」「デザインモード」にアクセスでき、クラスやコンポーネントの作成・編集、CMS構築などが可能です。

料金:$45/シート/月(Full seat)

権限:

  • すべての機能を使用してデザインが可能

使用ケース:

  • Webデザイナーやフロントエンド開発者
  • サイトの構造やデザインを担当するメンバー
  • 新しいページやコンポーネントを作成する担当者

Marketer

特徴:SEOやA/Bテスト、分析設定などに関わるロール。Optimize機能(A/Bテスト設定)や分析レポート閲覧が可能で、マーケティング担当者に最適です。

料金:$19/シート/月(Limited seat)

権限:

  • コンポーネントを使用してページを構築可能

使用ケース:

  • マーケティングマネージャーやSEO担当者
  • A/Bテストやコンバージョン最適化を担当するメンバー
  • 分析データに基づいてサイト改善を提案する担当者

Content Editor

特徴:WebflowのCMSにアクセスし、コンテンツの編集や投稿を担当するロール。サイト全体の公開権限は持たないものの、記事やページの更新作業を安全に行えます。

料金:$19/シート/月(Limited seat)

権限:

  • コンテンツの編集のみ可能

使用ケース:

  • ブログ記事やニュースを担当するライター
  • 商品情報や企業情報を更新する担当者
  • 定期的なコンテンツ更新を担当するメンバー

Reviewer

特徴:レビュー専用のロール。編集や公開はできず、コメントや承認だけを行います。

料金:$0/シート/月(Free seat)

権限:

  • サイトの表示とコメントのみ可能

使用ケース:

  • クライアントやステークホルダー
  • 社内の品質管理担当者
  • 最終チェックを行う責任者

権限比較

サマリ:主要機能別一覧

各ロールが持つ主要な権限を機能別にまとめました:

機能カテゴリ Site Manager Designer Marketer Content Editor Reviewer
サイト管理
(移転・アーカイブ・請求)
✅ 全権限
デザイン・開発
(デザインモード・コード・コンポーネント)
✅ 全権限 ✅ 全権限
コンテンツ管理
(CMS・ページ編集・公開)
✅ 全権限 ✅ 全権限 ✅ 一部制限 ✅ 一部制限
マーケティング
(A/Bテスト・分析・SEO)
✅ 全権限 ✅ 全権限 ✅ 全権限 ✅ 一部制限 ✅ 閲覧のみ
レビュー・承認
(コメント・承認・プレビュー)
✅ 全権限 ✅ 全権限 ✅ 全権限 ✅ 全権限 ✅ 承認のみ

主要な制限事項:

  • Designer: サイト管理機能は制限、公開には管理者の許可が必要
  • Marketer: デザイン・コード編集は不可、CMS編集は可能
  • Content Editor: デザイン・コード編集は不可、コンテンツ編集と公開は可能
  • Reviewer: 編集・公開は不可、コメント・承認のみ可能

詳細:全機能別権限一覧

以下は、各ロールが持つ権限の詳細な比較表です:

▼ 各ロールの権限詳細を見る
権限 Site Manager Designer Limited Designer* Designer (needs approval)* Marketer Content Editor Reviewer
ワークスペース外へのサイト移転
サイトのアーカイブ
サイトプランと請求情報の購入・管理
デザインモードへのアクセス ✅ (ページブランチ上)
ビルドモードへのアクセス
エディターモードへのアクセス
サイト共有用の読み取り専用リンク作成
コンポーネントを使用したページの作成・編集
新しいクラスの作成 ✅ (ブランチ上)
新しいコンポーネントの作成
既存のクラス、コンポーネント、変数の変更 ✅ (ブランチ上)
既存コンポーネントをページスロットに追加 ✅ (ブランチ上)
コンポーネントプロパティ値の編集 ✅ (ブランチ上)
コレクションの作成・削除
コレクションアイテムの作成、更新、削除、公開
ページ設定の変更(パスワード保護、SEOタイトル、メタ説明など) ✅ (ブランチ上)
ページブランチの作成
ページブランチのマージ ✅ (承認が必要)
ページブランチの編集 ✅ (ビルドモード) ✅ (エディターモード)
ライブサイトへの変更の公開 ✅ (Can publishが有効時) ✅ (Can publishが有効時) ✅ (Can publishが有効時)
サイトアクティビティログの表示
サイトのコードとしてエクスポート
サイトのカスタムコードセクションへのアクセス
サイト設定でのフォーム送信の表示・ダウンロード
サイト用APIトークンの作成
ライブラリの共有、インストール、管理
共有ライブラリからのコンポーネントと変数の使用 ✅ (ブランチ上) ✅ (サイトで既に使用されている場合)
アプリのインストール・アンインストール
レビューのリクエスト
レビューの承認
コメントの作成、表示、解決
サイトのプレビュー
OptimizeとAnalyzeトラッキング設定の変更
Optimizeエクスペリエンスの作成・変更
Optimizeイベント、オーディエンス、ゴールの作成・変更
Optimizeバリエーションの作成・変更
Optimizeバリエーション/エクスペリエンスの有効化・無効化
アクティブまたは過去のOptimizeエクスペリエンスの結果表示
アナリティクスレポートデータの表示
GSAP Core、プラグイン、イーズの切り替え ❌ (設定は表示可能だが変更不可) ❌ (設定は表示可能だが変更不可)
サイト設定 > カスタムコードでのデフォルトカスタムコードプレビュー切り替え設定の変更
CMS編集アクセスの管理

*エンタープライズ限定ロール。エンタープライズ顧客またはパートナーで以前これらのロールを使用していた場合、自動的にカスタムロールに変換されます。チームのニーズに基づいてさらにカスタマイズできます。

このように、チームメンバーの役割に応じて最適なロールを設定することで、作業の重複や事故を防止できます。

チーム運用のベストプラクティス

  • 「Site Manager」は最小人数に限定する
    • 管理者権限は強力ですが、誤操作リスクも大きいため、信頼できる担当者のみに付与します。
  • デザイナーとマーケターを分業化する
    • デザインとマーケティング分析の作業を分けることで、効率的な運用が可能になります。
  • コンテンツ担当者には「Content Editor」を付与
    • CMS運用を安全に行い、SEOや記事更新をスムーズに進められます。
  • レビュー担当者には「Reviewer」権限を設定
    • 承認フローを明確化し、公開前チェックの品質を維持します。

まとめ

Webflowのロールと権限は、チーム運用の効率と安全性を大きく左右します。
「誰が何をできるか」を明確に設定し、適切に分業することで、よりスムーズで安心なサイト管理体制を構築できるでしょう。

この記事を監修した人
Daisuke K
マーケター、CMO
2021年にCMOとしてIGNITEのへの参加を果たした。以前からマーケティング業界での勤務経験を有し、IGNITEでは海外市場向けのマーケティング戦略を展開している。あらゆる国や地域からの、BtoB、BtoC案件を総監し、海外進出を検討する日本国内の企業から、日本への参入を希望する海外企業までのサポートを行っている。
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