Webflowの帯域幅制限「Bandwidth Enforcement」の解説

投稿日:
2025-02-12
更新日:
2025-02-12
Webflowの帯域幅制限「Bandwidth Enforcement」の解説

帯域幅制限(Bandwidth Enforcement)の概要

Webflowでは2025年2月18日より、FreelancerおよびAgency Workspace内のサイトに対して帯域幅制限(Bandwidth Enforcement)が施行されます。これは一時的なアクセス急増により予期せぬ追加料金が発生するのを防止するための施策で、超過が続いた場合にプランが自動的にアップグレードされる仕組みが特徴です。

ポイント: この制限は「急激なトラフィック増を保護する」というメリットがある反面、月間の帯域幅使用量を把握せずに運用していると突然のプラン変更や追加コストが発生する可能性があります。定期的な使用状況の確認と必要に応じた対策が不可欠となります。

このようなメールが届いているかと思います。

英語文字起こし

Bandwidth enforcement
Webflow will begin enforcing bandwidth limits for sites in your Freelancer and Agency Workspace(s) on February 18, 2025. With this update, you will start to receive notifications this week about sites nearing or exceeding their limits, but sites will not be upgraded until March 19, 2025 at the earliest.

As a reminder:
- Complimentary surge protection will be provided, protecting the sites in your Workspace from incurring additional charges during temporary spikes in traffic.
- If the site exceeds the stated limits, you and your client will receive multiple notifications prior to incurring any additional charges.
- Sites in your Workspace exceeding limits for two consecutive months will automatically be upgraded to the appropriate new self-serve Site plan with increased limits and bandwidth add-ons if applicable.
- Client payments can be used to pass overage costs on to your clients directly. Clients can securely add a credit card on file to cover costs for their site, including bandwidth overages.
- For sites using client payments on legacy plans purchased before July 15, 2024, legacy bandwidth limits will be automatically applied once the site is rehosted.

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日本語訳:

帯域幅制限の適用
Webflowは、2025年2月18日にFreelancerおよびAgency Workspaceのサイトに対して帯域幅制限の適用を開始します。今回のアップデートに伴い、今週から制限に近づいている、または超過しているサイトに関する通知が届き始めますが、2025年3月19日まではサイトはアップグレードされません。

リマインダー:
- 無料のサージプロテクションが提供され、Workspace内のサイトがトラフィックの一時的な急増時に追加料金が発生しないように保護されます。
- サイトが規定の制限を超えた場合、追加料金が発生する前に、あなたとクライアントに複数の通知が送信されます。
- Workspace内のサイトが2ヶ月連続で制限を超えた場合、該当する新しいセルフサービスサイトプランに自動的にアップグレードされ、必要に応じて制限の引き上げと帯域幅アドオンが適用されます。
- クライアント支払いは、超過費用をクライアントに直接転嫁するために使用できます。 クライアントは、帯域幅の超過分を含むサイトの費用をカバーするために、クレジットカードを安全に追加できます。
- 2024 年 7 月 15 日より前に購入されたレガシープランでクライアント支払いを使用しているサイトの場合、サイトが再ホストされると、レガシー帯域幅制限が自動的に適用されます。

詳細はこちら

https://help.webflow.com/hc/en-us/articles/33961410031507-Bandwidth-overview#how-to-view-bandwidth-usage

主なポイント

制限施行のスケジュール

通知の開始

2025年2月18日以降、帯域幅が上限に近づいている、または超過しているサイトにはWebflowから通知が送られます。

プランのアップグレード

2か月連続で帯域幅制限を超過した場合、2025年3月19日以降に新しいself-serveサイトプランへの自動アップグレードが行われます。

無料のサージプロテクション

トラフィックの急増を保護

短期間の大規模アクセスに対して、無料でサージプロテクションが適用されます。これにより、一時的な超過があっても即座に追加料金が発生しにくく、サイトが停止する心配もありません。

クライアント支払いオプション

クライアントへの直接課金

Webflowのクライアント支払い機能を利用すると、超過料金をクライアントが直接支払う形に設定できます。制作代行や代理店の立替リスクを減らせるため、フリーランサーやエージェンシーにとっては大きなメリットです。

レガシープランへの適用

2024年7月15日以前に購入されたレガシープランでも、サイトを再ホスティングする際に新たな帯域幅制限が自動適用される場合があるため、要注意です。

Webflow帯域幅制限の詳細

以下では、実際の帯域幅制限の仕組みと注意点、超過時の対応策などを深堀りして解説します。

帯域幅の制限値

Webflowのサイトプランごとに割り当てられる月間帯域幅(GB単位)は以下の通りです。

  • Starter(無料)プラン: 約1GB/月
  • Basicプラン: 10GB/月(2024年7月に50GBから10GBへ引き下げ)
  • CMSプラン: 50GB/月(従来200GB→50GBへ)
  • Businessプラン: 100GB/月(従来400GB→100GBへ)
  • Enterpriseプラン: カスタム(セルフサービスプラン最大500GB/月まで拡張可能)

画像や動画、HTML/CSS/JSなどサイト配信に伴うすべてのデータ転送量が合算されます。
使用状況の確認はWebflowの「Site settings > Site usage」から行い、日付やページごとに分析できます。

超過時の影響

Webflowにはサージプロテクションがあるため、上限超過の瞬間にサイトが停止することは基本的にありません。
しかし、2か月連続で超過した場合は自動アップグレードされる仕組みになっています。帯域幅を使いすぎると、次回請求サイクルから上位プラン料金が適用される点に注意が必要です。

追加料金の発生

Webflowでは超過分の「従量課金」という形は取らず、上位プランへの自動移行や追加帯域幅アドオンの購入という対応になります。

クライアント課金

クライアント支払い機能を使えば、代理店やフリーランサーが追加費用を立て替える必要はなく、クライアントが直接その超過コストを負担できます。

自動アップグレードの仕組み

2か月連続の帯域幅超過が発生した場合、現在のプランから1段階上のプラン(またはアドオン追加、必要ならEnterpriseプラン)へ自動的にアップグレードされます。
例えばBasicプラン超過 → CMSプランへ、CMS超過 → Businessプランへ、というように順次引き上げられ、次回請求サイクルから新プランの制限値と料金が適用されます。

帯域幅制限の回避・削減対策

帯域幅の超過を防ぐには、以下のような方法が有効です。

コンテンツの最適化

画像・動画の圧縮と軽量化:

画像はWebPやAVIFなどの高圧縮フォーマットを活用し、サイズを適切に落とします。動画もフルHD以上の高解像度が不要なら圧縮しておくと効果的です。

不要なコード削減:

JavaScriptやCSSを最小化(Minify)し、使わないライブラリや大きすぎるスクリプトは排除します。

大容量コンテンツのオフロード

外部ストレージや動画サービスの利用:

大きなファイルはWebflowに直接アップロードせず、YouTubeやVimeo、または外部CDNへホスティング。埋め込みリンクにすることで、Webflowの帯域幅消費を抑えられます。

キャッシュ/CDNの活用

CloudflareなどのCDNをリバースプロキシとして導入することで、Webflowのサーバー負荷と帯域幅を軽減可能。特に高トラフィックサイトでは大きなコスト削減になります。

プランの見直し

手動で上位プランへアップグレード:

アクセス増加が見込まれる場合、あらかじめCMSやBusinessプランへの変更を検討しましょう。Businessプランは有料アドオンで最大500GBまで帯域幅を拡張できます。

Enterpriseプランの利用

大規模サイトや企業向け:

月間帯域幅500GBを超えるような大規模サイトの場合は、EnterpriseプランでTB単位にカスタム契約するのが賢明です。SLA保証や専用サポートも受けられます。

まとめ

  • 開始日: 2025年2月18日よりFreelancer/Agency Workspaceのサイトに対して帯域幅制限の施行がスタート
  • 超過時の流れ: 2か月連続で上限超過した場合、次回請求月に自動アップグレードが適用
  • サージプロテクション: 一時的な大規模アクセス増には無料で対応してくれるため、サイト停止のリスクは低い
  • クライアント支払い機能: 追加費用をクライアントが直接負担可能。フリーランサーやエージェンシーのリスク軽減に有効
  • レガシープランへの注意: 2024年7月15日以前に購入したプランでも、再ホスティング時に新制限が自動適用される可能性あり

最適なプラン選択やコンテンツ最適化、外部ホスティングの活用などの対策を行い、想定外のコスト増を回避することが重要です。

これからWebflowサイトを運用される方は、ぜひ上記の内容を参考に帯域幅制限の対策を進めてみてください。無料のサージプロテクションやクライアント支払い機能をうまく活用し、スムーズかつ安心なサイト運営を実現しましょう。

この記事を監修した人
Daisuke K
マーケター、CMO
2021年にCMOとしてIGNITEのへの参加を果たした。以前からマーケティング業界での勤務経験を有し、IGNITEでは海外市場向けのマーケティング戦略を展開している。あらゆる国や地域からの、BtoB、BtoC案件を総監し、海外進出を検討する日本国内の企業から、日本への参入を希望する海外企業までのサポートを行っている。